ニホンジカによる農作物の被害対策としてシカの目撃情報や被害情報を収集するシステムです。
概要
自治体S市では、農作物へのシカの被害が深刻な問題となっていました。
従来のシカの駆除には猟師の勘や経験に頼る傾向があり、出現する可能性が高い場所の把握や共有が難しいという問題がありました。そのため、シカの繁殖スピードに追いつかず、効果的な対策ができていませんでした。
そこで自治体S市では、地図を利用してシカの分布地域や被害情報を一目で把握できるシステムを導入しました。
これにより、これまでにGPSを使って収集したデータを簡単にマッピングすることができ、シカの出現する可能性の高いエリアを把握することが容易になりました。
また、地域住民がスマートフォンやタブレットのアプリで、シカの目撃情報、足跡情報や食害情報を登録することができます。寄せられた情報を元に、担当職員が定期的に地図に反映することで、情報の精度を高めることができます。
このシステム導入により、効果的な罠の設置場所や駆除エリアの選定が容易になり、より効果的な対策が期待できます。自治体S市では、シカ被害の軽減に向けた取り組みを継続的に進めています。
■システム機能
シカ密度マップ
5km×5kmメッシュ単位で自分の地域にどれだけシカがいるか把握することができます。
シカ目撃、食害マップ
住民から寄せられたシカの目撃情報や食害情報を地図に落とし込むことができます。密度マップと出現マップに重ねて、対策の効果が期待できるエリアの選定に役立てます。
シカ出現マップ
250m×250mメッシュ単位で昼間、夜間におけるシカ出現の可能性を地図上で塗り分けて出現する可能性の高い場所が一目で分かります。
地域住民の実態報告で対策検討
地域住民が携帯端末やパソコンを使って登録した目撃情報等を担当職員が定期的に地図に反映し、柵や罠の設置場所を決めます。
※本事例の時期と記事公開日には関連はございません。ご了承ください。
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